課税長期譲渡所得金額と課税短期譲渡所得金額の条件と税率の違い
不動産売買をするときの税制の計算方法で、
課税長期譲渡所得金額と課税短期譲渡所得金額
の区分の違いについてのメリットと
デメリットを知っておきましょう。
そうすれば、大きな税金の節税が
期待できます。
ですので最後まで読んでみてください。
土地や建物を売った時の税金
国税庁では、
土地や建物を売った時
には「譲渡所得税」を課しています。
分離課税
基本的には分離課税で計算、申告します。
計算方法
1、譲渡所得はまず、
土地や建物を売った金額−取得費、譲渡費用−(特別控除)=
として計算し、数字を出します。
取得費と譲渡費用の内容については、
このページの最後に参考ページを記載
しています。
また「特別控除」についての内容もページの
最後に詳しい解説ページのご案内があります。
ある条件に当てはまるなら、大きな控除
となりますのでぜひ知っておいてください。
まずは、理解を深めるために順番に読んで
いってくださいませ。
2、税率を掛けます。
このとき、不動産の所有期間によって
長期譲渡所得と短期譲渡所得
の二つに税率を区分し、税金の計算をします。
- 長期譲渡所得とは譲渡した年の1月1日において所有期間が5年を超えるもの。
- 短期譲渡所得とは譲渡した年の1月1日において所有期間が5年以下のもの。
税率の違い
簡単に言いますと、
長期の方が短期より税率が安い
ということになります。
次に詳しい説明をご覧ください。
長期譲渡所得と短期譲渡所得の税率と計算式
●長期譲渡所得の場合
税額=課税長期譲渡所得金額×15%(住民税5%)
(例)
課税長期譲渡所得金額が500万円の場合
- 所得税
- 復興特別所得税
- 住民税
500万円×15%=75万円
75万円×2.1%=1万5750円
500万円×5%=25万円
●短期譲渡所得の場合
税額=課税短期譲渡所得金額×30%(住民税9%)
(例)
課税短期譲渡所得金額が500万円の場合
- 所得税
- 復興特別所得税
- 住民税
500万円×30%=150万円
150万円×2.1%=3万1500円
500万円×9%=45万円
●例の早見表
※譲渡所得500万円の例 | 長期譲渡所得 | 短期譲渡所得 |
---|---|---|
所得税 | 75万円 | 150万円 |
復興特別所得税 | 1万5750円 | 3万1500円 |
住民税 | 25万円 | 45万円 |
計 | 101万5750円
(96万5750円安い) |
198万1500円 |
ポイントのまとめ
土地や建物を所有する期間が5年以下の場合(短期)
と5年を超えた場合(長期)とでは、所得税が
短期の方が長期より倍の税率が課せられます。
しかも住民税の税率も変わってきます。
そう考えると、所有期間を上手に伸ばせるなら、
5年を過ぎるまで持っておいた方が得の場合
が多いといえます。
ただし、固定資産税の税額とすり合わせてみて
比較してみる必要もありますが、
居住用の住宅であるなら、固定資産税は
安いので、5年以上の長期保有の方が
税金は得になるケースが多いでしょう。
家の売却で損をしない方法
税金対策も大事ですが、
当社に問い合わせや相談されるお客様
の中で、
そもそも家を売る時に、売却価格で損をしている
方も多くおられます。
もしあなた様が今「家を売る前」なら、
損をしない為にも、
絶対にやっておかないといけない
事がありますので、
ぜひ参考にしてみてください。
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